
履歴書やエントリーシートに必ずあるのが「資格・免許」の記入欄。自分を売り込むための書類なので、持っている資格を全て書いていい訳ではありません。この記事では、新卒と既卒の評価のポイントに焦点をあて、新卒で書くべき資格・既卒で書くべき資格を紹介します。
目次
- 「資格・免許」欄で評価されるポイントは、新卒と既卒では大きく異なる
- 新卒・既卒問わず、資格そのものではなく業務に活かす方法をアピールしよう
- 履歴書の資格・免許は取得順に記載しよう
- 資格・免許名は、省略せずに正式名称で書くのが基本
- 履歴書に書かない方がいい資格
- 未取得の資格も、勉強中なら書いてOK
- まとめ
「資格・免許」欄で評価されるポイントは、新卒と既卒では大きく異なる
書類選考や採用面接の時に使う履歴書やエントリーシート。実は、新卒と既卒で評価のポイントが異なることをご存知でしたか?
ここでは、企業のニーズに合わせて履歴書やエントリーシートを作成できるよう、新卒・既卒の異なる評価ポイントを紹介します。
新卒は「参考資料」、既卒は「実力を裏付ける証明」として評価される
新卒は実務経験がないため、学生時代にどんなに優秀だったとしても、社会人として優秀かどうかは判断できません。そんな時、判断材料になるのが履歴書やエントリーシートの「自己PR」や「資格・免許」の欄です。
一部の専門職を除き、「資格・免許」記入欄は、これまでの実績をアピールするのに最適で、どのくらいポテンシャルを持っているのかが分かります。入社後の活躍を推測するための「参考資料」として、企業は評価しています。
一方既卒は、すでに実務経験を積んでいるため、過去の実績から「今何ができるのか」ということに注目されます。企業が既卒採用をする場合、即戦力として働いてもらいたいと思っているため、当然のことながらポテンシャルではなく「実力」を評価します。
そのため、既卒の「資格・免許」欄は、本人の実力を裏付けるための証明として評価されます。
新卒だからこそ、「個性」のアピールが許される
このように、新卒の場合はあくまで「参考資料」なので、他の学生と差別化できるようなユニークな資格や免許を書くことで、より面接官の印象に残る存在となれます。
面接官が思わず二度見するような、ニッチな資格で個性をアピールすることも、新卒ならではの武器です。
新卒・既卒問わず、資格そのものではなく業務に活かす方法をアピールしよう
業務に関係する資格をアピールすることで、評価はグッと上がる
新卒と既卒で、評価のされ方が全く異なりますが、共通して言えることは「業務に関係のある資格」をアピールすることが、評価を上げるためにはより効果的だということです。
既卒はもちろん、実務経験のない新卒でも、業務に関係する資格を持っていれば「興味があって打ち込んできた」ことをアピールできるため、入社後も活躍してくれるだろう、と判断されます。
難易度の高い資格でも、業務と無関係だと逆効果になることも
どんなに難易度の高い資格でも業務と関係ない場合は、「志望度が低い」「本命は別の会社なのでは?」と思われてしまうことがあります。
難易度が高い資格や免許をアピールすることで「ポテンシャルを買ってほしい」と思う場合は、応募先の企業が本命であることを伝えるため、自己PRや志望動機でしっかりカバーしておきましょう。
履歴書の資格・免許は取得順に記載しよう
さて、ここからは履歴書やエントリーシートの資格欄に記入する時に気をつけたいポイントを紹介していきます。
取得順に記入するのが鉄則
基本的には、取得順した日が若い順に記入しましょう。
この時、受験した日ではなく、免許証や合格証明書、取得証明書を取得した日を記入します。
免許証の場合は、交付日ではなく取得日を記入してください。
資格と免許を分けて書く必要はありません。
西暦・和暦は、学歴欄と同じ表記にしよう
西暦・和暦については、学歴欄の表記と合わせましょう。
学歴欄は「平成○年」と書いているのに対して、資格欄は「20XX年」など、ちぐはぐにならないように気をつけましょう。
資格・免許名は、省略せずに正式名称で書くのが基本
正式名称で書くのが基本
当然のことですが、履歴書やエントリーシートは入社してから退社するまで保管される正式な書類なので、資格や免許名も正式名称で記入しましょう。
「英検」「宅建」「簿記」などは、正式名称ではなく略語です。
正式名称が分からない場合は、免許証や証明書、公式ホームページなどで必ず確認してください。
資格の正式名称一覧
英検…実用英語技能検定
簿記…日本商工会議所簿記検定
秘書検…秘書技能検定
宅建…宅地建物取引主任者
普通自動車免許…普通自動車第一種運転免許
MOS…Microsoft Office Specialist
中高教員免許…中学校・高等学校教諭一種免許状(科目)
履歴書に書かない方がいい資格
難易度が低い資格は、新卒・既卒共に避けよう
英検3級やTOEIC500など、難易度が比較的に低い資格については、新卒・既卒共に書かない方が得策です。
もちろん、持っている資格のレベルと本人の能力は必ずしも一致しません。ただ、面接官は履歴書やエントリーシートの情報のみを頼りに、あなたという人間を評価します。
そんな時、あえて難易度が低い資格を書いてしまっては、何のアピールにもなりません。
履歴書やエントリーシートは、あなたの魅力をプレゼンするための資料だということを念頭に置き、あえて評価を下げるような資格は書かないようにしましょう。
業務に関係のない免許や資格は新卒ならOK、既卒なら避けよう
業務に関係のない免許や資格は、正直、書いたからと言ってプラスにもマイナスにもなりません。
ただ、新卒の場合は書いても大丈夫です。なぜなら、実務経験のない新卒の場合は「専門知識」よりも「難しい資格を取得できる能力」が評価されるからです。
簿記や宅建など、大学の授業を通して取得したものがある場合は、書いておいて損はありません。
既卒の場合は、即戦力として求められている場合が多いため、業務に関係のある資格を書いた方が高評価につながります。業務や職種に関係のない資格は書かないようにしましょう。
未取得の資格も、勉強中なら書いてOK
未取得でも「勉強中」「取得予定」と書けば詐称にならない
未取得だけど、勉強中の資格がある場合は、履歴書の資格欄に書いても大丈夫です。
ただ、その時必ず「未取得」であることを伝えましょう。
- 勉強中
- ○月に受験予定
- 卒業と同時に取得予定
など記入することで、詐称にはなりません。
この時、あたかもすでに取得しているかのように書いてしまうと、後々内定取り消しになる可能性があるため注意しましょう。
勉強していないものを記入するのは避けよう
最後に、勉強をしていないものや取得するつもりのない資格は書かないようにしましょう。
面接官に「どのくらい勉強してるの?」「これってどんな資格なの?」と質問された時に、答えれば答えるほどにボロが出ます。
そうなると、せっかく築いてきたあなたの印象が一気に崩れてしまいかねません。
持っていない資格や免許は、勉強中のもののみを記入し、いざ突っ込まれた時に受け答えできるよう準備しておきましょう。
まとめ
今回は、履歴書やエントリーシートの「資格・免許」の書き方について紹介しました。新卒と既卒では、評価のポイントが異なります。「何が評価されるのか」ということを念頭に置き、企業が求める人材像に合うよう、効果的に自己PRをしましょう。書き方などのフォーマットは、調べれば誰でもわかります。初歩的なところでミスをしないよう、記入前にもう一度確認をしてくださいね。