【アパレル業界研究】EC市場が成長を続けるワケは?市場規模や今後の動向にも注目

  • 2017年10月05日更新
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スマートフォンの普及を背景に急速に拡大しているEC市場。アパレル・ファッション業界でも多くの企業がEC事業に参入し、いまや欠かせない販路のひとつとなっています。

今回はアパレル・ファッション業界におけるEC市場の現状や今後を紹介します。

目次

  1. なぜアパレル・ファッション業界でECが成長しているのか
  2. 日本のアパレル・ファッション業界のEC市場規模は
  3. 今後のアパレル・ファッション業界のECはどうなる?
  4. アパレル・ファッション業界のECは、ますます競合が激しくなる
  5. まとめ

なぜアパレル・ファッション業界でECが成長しているのか

アパレル・ファッション業界でECが伸び続けているのはなぜでしょうか。

その理由は、いつでもどこでも購入可能で、決済手段も豊か、商品を希望の場所に配達してくれるという「利便性」を、年齢問わず多くの人々が活発に利用し始めたためです。

加えて、ファッションEC向けソリューションの発達、購買の手助けとなる適正サイズ表示、お薦め商品を自動で選び出すリコメンド機能などの販売支援ツールも充実してきたのも大きい。今や大手ECモールだけでなく、アパレルメーカー、百貨店、専門店、通販といった全業種で、大小関係なくECを強化しています。

日本のアパレル・ファッション業界のEC市場規模は

日本のファッションECの市場規模はどれくらいあるのでしょうか。

繊研新聞社が16年9月にECモール、百貨店、専門店、ディベロッパーといった小売業、アパレルメーカーを対象に行った15年度ファッションEC売上高調査では、EC売上高1000万円以上の172社合計が7720億円。前々期と比較可能な124社を対象にした前年比は10%増の高い伸び率になりました。14年度が伸び率10%以下でしたので、勢いが増しました。

消費者がファッションECを活用している頻度は、「国内ファッションEC市場規模÷国内ファッション消費市場規模」により、EC浸透率(EC比率)が出ます。

先ほどの15年EC売上高調査をベースに推定したファッションEC市場規模を7250億円とすると、EC比率は7.8%。個人によってEC利用頻度は違いますが、日本の消費者全体で考えた場合、100回服を買ううち8回はECを活用していることになります。

今後のアパレル・ファッション業界のECはどうなる?

では、今後どこまでECは拡大するのでしょうか?

ECが発達している米国ではEC比率が約20%といわれており、日本も同水準に到達する可能性は高いです。今は実店舗販売で伸び悩むところが多く、販売員不足問題もあって、EC強化を掲げる企業が増えているため、「30%はいく」と予想する声も多いです。

一方で、すでに「競合激化している」という声も聞こえています。「いつでもどこでも買える」がECの強みですが、「同じ商品ならどのサイトで買っても差はない」という弱みにもなる。そのため、これからは「提案力」と、価格以外の「独自サービス」の開発が重要になります。

アパレル・ファッション業界のECは、ますます競合が激しくなる

EC業界は成長分野だけに、いろんな企業やブランドが参入しています。

参入企業が増え、競合が激化するEC市場で、自社の提案、サービスを消費者に伝えるための永遠の課題が「客とのコミュニケーション」です。特に今は、スマホやモバイル端末を所有するユーザーが老若男女で増え、24時間ネットにつながっている環境になっています。

オムニチャネル戦略を遂行する上でも、スマホで見やすいECサイト作りはもとより、SNS(交流サイト)での情報配信、ブランド会員アプリ提供といった「顧客との接触時間拡大」への施策を行うことで、実店舗にも相乗効果が得られるという実績が出ています。

こういった店舗を含めた消費者との全接点ツールをフル活用して、満足度の高い買い物体験を与える「顧客包囲網」を作り上げるためには、EC運営体制がブランド事業を横断的に取りまとめていくことが重要になるとともに、マーケティング、ブランドファン作りに関わることが不可欠になっています。

まとめ

今回はアパレル・ファッション業界におけるECの市場規模やEC化率などを紹介しました。日本のECは、海外と比べると市場としてまだまだ成長の余地があることに加え、デジタルテクノロジーによってさらに発展する可能性を秘めています。一方で、ファッション・アパレル業界が扱う商品は、実店舗で直接触れるからこそ伝わる魅力を持っているのも事実。O2O(オンラインツーオフライン=オンライン(ネット)でつかんだ消費者をオフライン(実店舗)に向かわせること)が重要視されているように、企業としてはECと実店舗の相乗効果をしっかりと生み出せるかどうかが今後の戦略として重要になってきています。

 

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