「3COINS」物語-パル初の雑貨業態がなぜ社内イチになれたのか㊦

  • 2017年10月12日更新
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パルの300円を中心とした雑貨業態「スリーコインズ」が成長を続けています。ブランドの売上高は16年度(17年2月期)にすでに200億円を超え、パルグループ全体を支える最も大きな柱になりました。その軌跡を見ていきましょう。

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売り場に毎週変化を

スリーコインズが売り上げ規模を拡大するため、最も力を入れてきたのが、新しさや面白さのある商品を意欲的に投入し、店頭の鮮度を重視し続けることです。

「リピートを繰り返すような安定した商品戦略では駄目。定番よりも新商品」(澤井克之ブランド長)というスタンスで、提案商品のジャンルも広げていきました。

「ブランドの伸びしろはまだある」と澤井ブランド長

まず、ファッション性を生かした提案として定着したのが靴下やアクセサリー。トレンドや季節感を反映しながら、年間通じて安定した売り上げを生み出しています。とくにソックスは、「最近は売れ行きが少し落ち着いた」と言うものの、年間で数百万足もの販売実績を持ちます。

そして、シーズン性のある商品提案も、メイン商品の位置付けとして重視しました。

夏場は浮き輪、秋はハロウィーン、冬はクリスマスといったように、季節やイベントに関連した商品を、売り場のメインディスプレーで打ち出しています。

メイン商品の売り上げは全体の10~15%を占めています。店頭では月2回ペースで新たなメイン商品を投入。サブを担う別のコーナーもメインと異なるタイミングで、2週間に1度新商品が入荷するので、スリーコインズの店頭(ディスプレー)は、大きな変化が2週間に1度、それ以外にも毎週変化が生まれる形になっています

今夏話題になった「きゅんネコ」グッズ。愛猫を公募し商品化しました

具体的な商品についても、企画の切り口やアイデアが多彩になり、手応えを見せています。

16年以降は、ペットグッズ、人気アニメとの協業商品などがヒット。今夏はコンサートグッズが即完売。続けて話題になっている「きゅんネコ」グッズは、17年のネコの日(2月22日)に、ブランド公式インスタグラムで愛猫の「きゅんとする1枚」を公募し、20匹を選んで商品化したものです。なんと、4000通を超える応募がありました!スリーコインズの公式インスタグラムには、32万人以上ものフォロワーがいます。

スリーコインズのインスタグラムはこちら⇒⇒@3coins_official

 

300円の「縛り」を解いた!

スリーコインズが、派生業態の「スリーコインズプラス」以外でも、300円以外の価格の商品の扱いを本格化したのは16年のこと。テーマやシーンを切り口にした提案強化に沿って、仕入れをする中で、300円だと提案したくても仕入れ原価が合わず、扱えない商品がありました。一方で、進行していた円安に対し、「リスクヘッジが必要では」という考えもあったそうです。

価格の縛りを解くことに踏み切りました

そして、「価格に対して付加価値を感じてもらえる商品ならば」と300円均一というある種の「縛り」を解くことに踏み切りました。当初は懸念する声も一部でありましたが、スムーズに移行できました。売れ行きについても好結果が出て、販売点数ベースで売れ筋商品を見ると、300円以外の商品が上位に並ぶケースも見られるようになりました。

現在、全体の品揃えを価格で大別すると、主力の300円は9割を占め、残りは300円以外という形。「1割以内」に設定している300円以外の中には、500円、1000円、1500円がある一方、100円や150円といったものも。これまで1個では300円で販売する説得力が足りないため、2~3個セットにして販売していたものも、1個単位でより多くの人に売り込みやすくなりました。

スリーコインズは今期(18年2月期)、前期抑え目だった出店を再開しています。SCやファッションビルから集客力が期待できるテナントとしての評価も高まり、出店要請も少なくありません。期末の店舗数は、前期の166店から15店前後増える見通しです。

 

上海店もオープン

ブランドのビジネスを支える基盤は以前より強固になりました。現在のブランドの平均店舗面積は165平方メートル。大型は、イオンモール堺鉄砲町やイオンモール新居浜で、330平方メートルのスリーコインズプラスを運営しています。

店舗面積が約330平方メートルある「スリーコインズプラス」イオンモール堺鉄砲町

海外では16年10月、上海・徐家匯のSCの美羅城(メトロシティ)に1号店をオープン。パルとしても初の海外進出です。現地では30元の価格を中心に、日本と同じ品揃えを打ち出しました。「軌道に乗せるため、思考錯誤しているところ」だが、「日本の少子化も視野に入れ、中国ももっと注視していきたい」と考えています。

スリーコインズの挑戦は続きます

今後のスリーコインズについて、澤井ブランド長は「伸びしろはまだまだある」ととらえています。現在、国内については35の都道府県で店舗を展開していますが、「『近隣に店がない』という消費者の声があります。まださらに広げられそう」と感触を述べています。実はスリーコインズはECをしていません。ECを行えば、販売や成長の機会はさらに広がるが、「現在、ECについては研究を重ねているところ」といいます。

ECについては目下検討中です

ブランドとしての中長期的な目標値はまだ未公表。「売り場に変化を盛り込むという点で課題もまだある。もう少し走りながら見定めたい」としています。

今後のスリーコインズの展開から目が離せません。

 

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