【内定者インタビュー】 ニットメーカー「米富繊維」編 業界のことは業界の人に聞く!

  • 2018年10月29日更新
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
S624x416 img 0086

文化学園大学 服装学部 服装社会学科(現:ファッション社会学科)4年生の金綱志保(かねつなしほ)さんは、ニットの企画、製造、販売を行う米富繊維株式会社から内定を得ました。

今回は金綱さんに、ファッション業界を目指した経緯から内定先である米富繊維への想いまでを熱く語っていただきました。

※米富繊維とは? オリジナルブランド「COOHEM(コーヘン)」を中心に、素材開発から商品開発、量産までを一貫して自社で手掛けるニットメーカー。OEM / ODM / オリジナルブランドの3事業で企画・生産・販売を行っており、大手セレクトショップなどを卸し先に持つ。クオリティーの高いメイド・イン・ジャパン製品を手掛けることで、業界でも注目を集めている。ホームページ(http://www.yonetomi.co.jp/)

なぜ文化学園大学に?

高校時代からファッションは好きでしたが、当時はまだファッション業界への就職を強く意識してはいませんでした。心理学など他分野にも興味がありましたし、就職についても漠然と「ファッション業界は不安定そう。安定した業界・業種がいいな」と考えていたぐらいです。大学生の間に「本当にやりたいこと」を見つけようと思って、好きなファッションだけでなく、経済や経営、社会学など幅広い分野を学べる服装社会学科へ進学しました。

学生生活の中でアパレル業界に進むきっかけとなった出来事は?

大手SPAでのアルバイトは非常に良い経験でしたね。教育制度もしっかりしていたので、学校の授業で学んだ経済・経営の知識と、商品への興味をつなげて考えられることができるようになりましたし、やりがいも大きかったです。

一方で、大量生産・大量消費の時代に「あれ?」と疑問を感じるようにもなりました。その疑問をさらに強くしたのが「ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~」という映画です。海外ファストファッションの生産の実情と日本の店頭でモノが溢れている現状とのギャップに驚きました。そうした経験から、大規模SPAのような大量生産のビジネスモデルではないものづくりの道を目指すようになりました。

海外でのホームステイも今の自分に大きな影響を与えてくれました。ホームステイ先のホストファザーも、同時期にホームステイしていた子も、自分の生まれた国についてとても詳しくて。それって愛着があるからなんです。じゃあ私は?って考えた時に、日本に住んでおきながら日本のことを全然知らない自分が恥ずかしくなりました。メイド・イン・ジャパンに強く興味を持ったのはそこからですね。

就活はどんな感じだった?

選考を受けたのは米富繊維を含めて4社です。内定先以外の3社はアパレルメーカーやOEM企業など。最後に受けたのが米富繊維です。

選考を受けたアパレルメーカーは、社会的に十分な評価を受けていたり、福利厚生や社風なども申し分なかったです。でも選考が進むうちに、すでに認知度が十分にある会社では、自分自身が何かしらの変化を起こせるような人間にはなれないんじゃないかと感じるようになりました。もしかすると自分には大手の会社は向いていないのかも?と気付くきっかけとなりました。

米富繊維との出会いは?

学校で行われているイベント「ファッションy」がきっかけです。その時点では少し製品を見ただけだったので、あとで調べてみました。ホームページの雰囲気も素敵だったし、日本の産地で働くことにも興味があったので、まずは会社説明会に行くことに。

行ってみると説明会の方法が他の会社と全然違ったんです。最初に会社概要を説明した後はずっと質問タイム。ラックにかけてある商品を手に取りながら自由に質問するスタイルで「面白い!」と思いました。

何より印象的だったのは「自社のやっていること」に誇りを持っている社員の姿勢です。今は売り手市場なので、他の企業の説明会では学生に腰が低かったり、「ウチは転勤がないよ」というアピールがあったりしたのですが、米富繊維はまったくない。山形でやっていることへの自信が溢れている。そこに可能性を感じたんです。自分が輝ける場所を見つけた気がしました。

米富繊維の選考は?

説明会のあと、山形に会社見学に行きたいとお願いして実際に訪問しました。その際に履歴書を持参し、選考を受けたいと想いを伝え、後日東京で一次面接をしていただくことが出来ました。

面接では、入社後数年は、デザイナー、営業、縫製、パタンナーなど全ての職種を経験してもらうという説明や、現時点での希望職種などを聞かれました。

希望職種に関しては、「人や会社、商品に惚れたので、日本人に認めてもらえる商品を発信できるのであれば、職種の希望はない」と正直に答えたと思います。その後、本社の山形で最終面接を経て、無事内定をいただくことが出来ました。

「コーヘン」16年秋冬(繊研新聞から)

最終的に内定をもらうことが出来た理由は何だと思いますか?

情報をただ待つのではなく自分の足で稼ぐ行動力と、「自分の好きなことを仕事にする」ことを諦めなかった気持ちですね。

面接が終わったあとに、なぜ面接官はあの質問をしてきたのか、わたしから何を引き出したかったのかを自分なりにおさらいしました。そうすると、「ただやる気をはかりたかった訳じゃなくて、適性を見極める質問だったんだ!」と、様々な気付きがありました。「ものづくりを仕事にするためにはどうするべきか」という就職先に対する自分なりの基準が見つかったことで、そのためにはどうするべきかを考えられるようになったと思います。

これからアパレル業界を目指して就活する後輩にアドバイスを

とにかくリアルな業界事情が得られる場所に足を運んでほしいです。

わたしの周りでも大人と関わることを苦手とする人は多いですが、業界人と接することで、知識は増えるし業界について勉強するようになります。企業について相談も出来ますし。私は業界関連のイベントにも出来る限り参加していました。

ファッションyの講義で、セコリ荘の宮浦さんが「日本のアパレル業界のものづくりは、世界的に評価されているのにどんどん衰退していっている」とおっしゃったのを聞いて、自分が何をやるべきか、何をやりたいと思っているのかを考えるきっかけとなり、目指す方向が定まりました。

米富繊維は、求人サイトなどに募集を掲載しておらず、情報を得られる方法は公式ホームページだけでした。なのでファッション関連のイベントに参加した際に、積極的に質問したり相談して、米富繊維の業界での活躍を聞くことが出来たのも大きかったです。そういった業界経験者からの言葉が、選考に向けて背中を押してくれたなと感じています。

【関連記事】ファッションキュレーターが語る「ものづくり産地とは?」

働き出してからの、夢や目標はありますか?

メイド・イン・ジャパンの商品が、海外で評価されてからようやく日本人がその商品の良さに気付く“逆輸入”の評価に違和感を感じているので、日本人に日本のものづくりってすごい!と最初から思ってもらえるものを表現したいと思っています。

【取材メモ】金綱さん、ありがとうございました。自分がやりたいことは何なのか、なりたい自分のイメージとは、を常に模索し続け、そこに妥協しなかった金綱さんの意志の強さが、米富繊維の内定に繋がったのではないかと思います。米富繊維の魅力について語ってくれた時の金綱さんのキラキラした笑顔がとても印象的でした。

ファッション業界に進みたい、働きたいと思っている皆さん、ファッション業界には様々な業種・職種があります。実際に働いている人に話を聞いたり、業界研究をしっかり行うことで、自分自身が何をやりたいのかが見えてくるはずです。

    関連する記事

    この記事に関連するキーワード

    話題のキーワードキーワード一覧

    月間ランキング月間アクセスランキング

    週間ランキング週間アクセスランキング