【アパレル業界研究】糸を紡ぐ「紡績」ってなに?

  • 2019年10月07日更新
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ファッション業界の川上には生地になる前の段階で糸を作る工程があります。皆さんは「糸を作る」と聞いて、その様子のイメージが湧くでしょうか?

今回はその工程に関する「紡績」のお話です。

紡績とは?

「紡績」とは、短繊維と呼ばれる短い繊維を紡いで糸にする工程のことを言います。

「紡」は「わたを引き伸ばしている」、「績」は「積み重ねる」を意味し、合わせると「わたの塊から繊維を引き伸ばして積み重ねて糸にすること」を意味します。

天然繊維と化学繊維

糸の原料となるものには、大きく分けて「天然繊維」と「化学繊維」があります。

紡績する短繊維は、天然繊維(天然に存在するものから取った繊維)が主で、綿や麻、シルク、ウール(羊毛)、カシミヤなどを農業、牧畜などの産業で原料を育て、生産しています。天然繊維は短繊維が多くありますが、蚕の繭から取ったシルク(絹)などの長繊維もあります。

一方、PETボトルと同様の原料を使用して作るポリエステルなど人工的な繊維を、化学繊維または合成繊維(合繊)と言います。

化学繊維には、「3大合繊」と呼ばれるポリエステル、ナイロン、アクリルなどがあり、石油等の原料から合成するので合成繊維(合繊)と呼ばれています。化学繊維には天然繊維の代替として開発されたものが多くあります。

どうやって紡績するの?

様々な種類の結束紡績糸を生産できる(第一紡績)

綿やウール(羊毛)は採取された時はわたの状態で、それを糸にしていきます。わたは長さの短い繊維から形成されているので、このわたから複数の短い繊維をつまんでねじって引き出していくと、連続した1本の糸を取り出すことができます。

紡績を経て糸になる短繊維に対し、はじめから1本のつながった糸である長繊維は、化学繊維・合成繊維が主です。原料を熱で溶かして細い孔からところてんのように引き出し、強く引っ張り伸ばすことで強度のある糸を作ります。

冒頭で説明した様に、紡績は「わたの塊から繊維を引き伸ばして積み重ねて糸にすること」を意味するため、厳密には長繊維は紡績しません。しかし、同じ糸を製造する分野であるため、分野として紡績と一括りで説明されることがありますが、長繊維を糸にすることは「紡糸」と言います。

こうしてそれぞれの工程を経て作られた糸は、その後、強い撚りをかけたり、異なる糸同士を撚り合わせたり、縮れを出したり、糸自体を加工したうえで、織るか、編むかして、生地になります。

糸を作る会社はどんな会社があるの?

時代のニーズに合わせて小ロット多品種化に対応

日本で紡績業は綿、ウールなど扱う素材によって会社が分かれています。世界的には産業革命以降に近代紡績が発展し、日本でも明治期に多くの会社が起こりました。東洋紡、クラボウなど社名にその名残があり、明治期から続く会社が多くあります。

長繊維の糸を作る合繊メーカーは東レ、帝人、旭化成などがあり、もともとはレーヨン製造でスタートしましたが、今は合成繊維やフィルム、樹脂など多角的な事業を行っています。

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