
目次
- アパレル企業の総合職の魅力
- アパレル企業の総合職の一般的なキャリアプラン
- アパレル総合職入社1年目の社員の1日
- アパレル総合職の中堅社員の1日
- 産休や育休の取り方や子育てとの両立方法
- アパレル企業の総合職に就くためにすべきこと
- まとめ
アパレル企業の総合職の魅力
まず総合職とはどういう職種なのか?アパレルの仕事を大まかに分けると店舗スタッフである「販売職」、デザイナーなどの「専門職」、それ以外の仕事すべてが「総合職」になります。総合職はそこからさらに「ブランドマネージャー」「営業」「MD」「生産管理」「プレス」「経理」「人事」といった細かい部署に分かれます。
また、「総合職」は基本的に会社に指定された地域での勤務となります。必ずしも本社勤務とは限らないので注意が必要です。
そんな総合職の最大の魅力は、ファッションに関わるあらゆるお仕事に、長期間に渡り携われる点です。20代30代の若手が活躍する「販売職」と比較するとその違いは明らか。見た目や年齢は関係なく、経験を積めば積むほど重宝され、責任のある仕事に携わることができます。ファッションの世界で長く活躍したいと考えている方は、長い目で自分のキャリアを考えることが出来る総合職が大変おすすめです。
アパレル企業の総合職のキャリアプラン
アパレル企業の職種の中でもその仕事内容がイメージしにくい総合職。一体どのような仕事を手掛けているのでしょうか。また入社からどのようなキャリアを積むのでしょうか。ここでは、仕事内容や1日のスケジュールとともにアパレル企業の総合職のお仕事と働き方について詳しく紹介します。
アパレル総合職のお仕事
【ブランドマネージャー】ブランドの統括。ブランドの方向性を決め指示していく。
【営業】店舗と本社、取引先との間を取り持つ人。担当店舗やエリアの商品発注、納品、売上管理、イベント企画などを行う。
【MD(マーチャンダイザー)】商品の方向性を決める人。新商品をどんな生地でどれくらいの値段と量で作るのかを考える。
【生産管理】デザイナーやMDからの商品企画に対してどのように生産するかを考える人。生地や繊維の知識を必要とする。
【プレス】広報。自社ブランドを取り上げてもらえるように、雑誌やテレビなどのメディアに働きかけていく人。
【経理・人事】社員の給料や福利厚生、配属部署などを決める人。
仕事内容は違うものの、「より良い商品を作り、広めて売っていく」という目標はどの部署も共通です。
アパレル総合職の一般的なキャリアプラン
アパレル業界で多いのが【販売員→店長→エリアマネージャー→本社勤務】という流れです。総合職としての採用で も入社数か月は販売を経験することを条件とする企業も多いです。
まず入社時に、上記の中から配属部署が決定されます。まずは先輩社員に教わりながら仕事の基本を覚えます。
例えば「営業」。入社してしばらくすると自分の担当店舗やエリアを持ち、日々の売り上げや仕入れの数字を管理します。そこで実績を上げると、営業部長といったさらに上のポジションにキャリアアップすることが出来ます。
そのため、「自分は3年後、5年後どのような人になりたいか」と常に考え行動することが大切です。
アパレル総合職入社1年目の社員の1日
【大手老舗アパレル企業の営業】
10:00 出勤。担当店舗の売上チェックや倉庫の在庫管理。
11:00 打ち合わせ。新規オープン店舗のイベント企画について。
13:00 お昼休憩
14:00 販売応援で自分の担当店舗へ。接客販売を行う。
20:00 閉店のため退勤。
(出典:http://www.onward.co.jp/recruit/jobs_sales_y.html)
アパレル企業は総合職での採用であっても、販売業務も兼任しながら行う企業がほとんどです。そのためデスクワークと店頭販売での気持ちの切り替えが非常に重要です。
アパレル総合職の中堅社員の1日
【人気ブランドのブランド長】
9:30 出勤。前日の店舗の売り上げといったデータチェックと分析を行う。同時に電話対応などのデスクワークも行う。
10:30 ブランドのスタッフや商品部との打ち合わせ。新しい商品の売れ行き確認やこれから入荷する商品の確認を行う。
12:00 お昼休憩
13:00 引き続き社内スタッフとの打ち合わせ。
16:00 本社を出て店舗巡回へ。スタッフと売れ筋商品や客数などの確認を行う。
21:00 帰宅。定時は18時半だが店舗巡回の日はついスタッフと話し込みこの時間になるそう。
(出典:http://www.palgroup.co.jp/recruit/case02.html)
ブランド長ともなると数字の確認や売れ筋商品の確認など、デスクワークが中心になります。実際の店舗スタッフとのコミュニケーションも大切になってきます。
産休や育休の取り方や子育てとの両立方法
アパレル企業の産休・育休取得状況
女性にとって働きやすい環境を整えるため、産休や育休制度を整備する企業が一般的になってきました。しかし多くの企業では、育児休暇中の人員確保制度が整っていなかったり、復帰後のキャリアプランが本人の希望と反するものであったり、制度はあるものの実態が伴わないケースがあります。
アパレル業界は、比較的女性が多く活躍している業界であるため、産休・育休制度などの福利厚生は充実しています。アパレル業界だけで約1万3千社あり、その中でもリクナビなどの大手就活サイトで産休制度を採用している企業を検索すると、200社以上の企業が候補として出てきます。
規模の大きい企業ほど、産休・育休の取得から復帰までの一連の制度が整っており、利用しやすいようです。例えば「ローリーズファーム」「HARE」などの人気ブランドを展開している大手アパレル企業、株式会社アダストリア。こちらの2015年のデータによると、13791名の社員数に対して115名、約10%の方が制度を利用しています。総合職・販売職にかかわらず取得できるのが魅力です。
(出典:http://www.adastria.co.jp/recruit_2018/future/work_life/)
子育てとの両立方法
産休・育休が取れるのはいいけど、果たして復帰したあと子育てとの両立は出来るのでしょうか。
アダストリアの社員インタビューでは両立のために、社員同士がお互いの状況を理解し合い、一つのチームとして助け合える環境を整える大切さを語っています。“日ごろから他の社員とコミュニケーションを取ること”が大切だと述べられていました。周りと「いま子どもがこういう状況で」などと状況を共有していると、未婚の社員にも子どもの発熱といった緊急事態を理解してもらいやすくなります。
さらに、ライフスタイルに合わせて時短勤務も積極的に利用する社員も多いようです。インタビューでは、保育園の送り迎えに合わせて10時から17時までの6時間勤務で働く方が多く、無理のないライフワークバランスを保っていることが伺えます。女性が長く活躍するための制度が整っているだけでなく、制度を利用することが習慣化されているのは、就活生にとっても大きな判断基準になるのではないでしょうか。
(出典:http://www.adastria.co.jp/recruit_2018/future/working_mother/)
アパレル企業の総合職に就くためにすべきこと
「総合職」として働きたい学生が何をすべきでしょうか。それは「自分がどのようなキャリアを歩みたいか」を考えることです。理想の将来像から逆算して、1年・3年・5年とそれぞれの目標を立てましょう。
キャリアプランがなかなかイメージできない時は、企業説明会に参加したり、採用ページを覗いてみたり、説明会でお会いした社員に積極的に質問することをオススメします。少しずつ情報を集め、自分なら何が出来るのか、何を成し遂げたいのか、と考えましょう。
まとめ
いかがでしたか?あまりイメージのわきにくかったアパレル業界の総合職。しかし、しっかりと調べてみると女性がキャリアアップしながら長く働くことができる職種でした。もちろん男性も活躍しています。この記事でしっかりと「総合職」について理解すれば、きっと自分が働いている姿がイメージ出来ますよ。