【17卒の就職マインド調査】 素材や産地企業が人気上昇中! “ものづくり”が脚光浴びる 

  • 2017年03月01日更新
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 大好きなファッションに物作りで関わりたい――。学生の希望就職先に、素材メーカーや産地が浮上している。繊研新聞社がファッション専門学校の17年春の卒業予定者に実施した就職意識調査(回答1534人)によると、希望業種の5位に「産地企業」、7位に「素材・テキスタイルメーカー」が入り、前年を上回った。全体の回答者数が減る中で得票数が伸びた職種で、注目だ。

上記写真=産地との協業やインターンシップなどで、生産工程に触れる機会が増えている(上田安子服飾専門学校)

 


身近な存在に

 背景にあるのは、教育現場を取り巻く環境の変化だ。これまでも産地・素材メーカーと学校の協業は多かったが、最近は特に「地場産業強化の政策から、産官学の連携が本格的に進行」(上田安子服飾専門学校)、「メイド・イン・ジャパンの応援と生徒の社会意識向上が目的」(マロニエファッションデザイン専門学校)など、地域活性化を見据えた取り組みが増えた。

 学生にとって産地や生地メーカーが一段と身近になり、ファストファッションの反動から素材や物作りを重視する傾向も強まっている。

 

 


産地イメージに偏り

 産地企業と素材・テキスタイルメーカーの重複選択が目立った。共通する理由は、「素材で服を選ぶから」「ディテールのしっかりした物を作りたい」など、素材や物作りを重視する声だ。「商品を作る前に基本的な布地や生産工程が分かるように」「将来自分の会社を作りたいので物作りを勉強したい」など、独立志向の学生も多い。

 産地では、特に縫製工場に希望が集中した。「縫製が好き」「縫製がなければファッションが成り立たない」「洋服を作る技術を身に付けたい」などの理由が中心。一方、産元商社や染色加工場、生地工場を挙げる学生は少なく、学生が持つ産地イメージの偏りがわかる。

 職種でも、工場で働く「製造オペレーター」が、デザイナーや販売員、パタンナーなど人気職種に次ぎ、10項目中5位となった。「こだわりを持った人と仕事がしたい」「職人になりたい」「技術職希望。メーカーは企画と販売が主だと思う」などの意見が寄せられた。

 

 

探し方がわからない

 今回から新たに、業種を問わず、地方への就職に関する問いを加えた。結果「望む仕事や条件が合えばしたい」が過半を占め、「希望する」も1割あった。物作りへの関心の高まりに加え、奨学金返済や給与の安さを背景に、生活費が安い地元で働きたいという意見が目立った。

 裏腹に、課題も浮かぶ。地方就職を阻むのが、「希望する仕事がない」「企業の情報が少ない」ことだ。回答の3割を占めた「興味ない」でも、流行の中心である都会生活を重視する学生が多い一方、「(地方は)給与が低い」「どうやって就職したらよいのかわからない」なども一定数を集めた。

 産地では高齢化が進み、特に技術者不足が深刻だ。好条件で募集を出しても応募は少ないという。調査では、学生の産地に対する関心の高さが明らかとなった。産地と学校の提携も加速する。知識の偏りや情報不足などお互いの課題をクリアすれば、産地活性化につながるはずだ。

 

(繊研新聞 2016/6/24日付から)

 

 

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