【産地探訪!】~国産ジーンズができるまで~

  • 2019年07月24日更新
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ファッションの定番アイテムの一つであるジーンズ。欧州の有名メゾンからカジュアルブランドまで、数多くのブランドで取り扱っていますが、実は糸から日本国内で作られているものも少なくありません。

特に有名なのが岡山県と広島県にまたがる三備(備前・備中・備後)地区です。実際にものづくりの様子を見ていきましょう。

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1.綿花

デニム糸の原料となる綿花はアオイ科の植物の種子のまわりに生えている白い繊維。日本では栽培が少ないため、主にアメリカなどから輸入されて紡績で使われます。わたの長さなど使われる綿花の種類によってデニムの風合いが異なることもあります。

2.紡績

綿花を集め、梳いたり引き延ばしたりして一本の糸を作ります。ビンテージ感を出すために糸が途中で太くなったり細くなったりするムラ糸を作ったり、ストレッチ糸で快適な履き心地を実現するなど、糸の違いがデニムに与える影響も大きいです。

3.染色

出来上がった糸をロープ状に束ね、インディゴ染料に繰り返しつけることで、特有の深い青に染まります。デニムでよく使われるこの染色方法はロープ染色と呼ばれ、糸の内部まで染まらないことで色落ちやダメージ加工などの表情を生み出します。

4.サイジングなど

織機でデニム生地を作る際には糸に大きな力がかかり、糸が切れてしまう恐れがあります。そのため、糸表面の毛羽を抑えたり、糸に強度を持たせるために糊で糸をコーティングするサイジング工程が必要になります。そのほか、織機に糸をセットするための様々な工程もあります。

5.織布

糊付けした経糸と緯糸を組み合わせてデニム生地を作っていきます。デニムといえば基本的にインディゴ染めした糸を使った綾織の生地ですが、織組織の工夫や綿以外の素材を使うなど、一風変わった見た目、風合いのデニムも多く作られています。

6.仕上げ・加工

織りあがった生地は、表面の毛羽をとる毛焼き加工や、縮みを防ぐサンフォライズド加工といった仕上げ加工を経て完成します。

7.裁断

デザインに適したパターンを作成し、最近では自動裁断機で生地を裁断することもあります。一枚の生地から効率よくパターンを作ることも求められ、それに応じて生地の広幅化なども進みました。

8.縫製

ジーンズの縫製へのこだわりはファッション業界の中でも特徴的。ステッチのデザインなど各ジーンズアパレルの違いがよく表れる部分でもあります。

9.洗い・加工

軽石を製品と一緒に入れて洗うストーンウォッシュや、やすりでアタリを出すビンテージ加工などが代表的。最近ではレーザーで生地の表面を焼き、色を落とすレーザー加工が環境に優しいとして注目を集めています。

10.出来上がり

こうした工程を経てようやく一本のジーンズが出来上がります。産地にあるたくさんの企業や、人の手を通って作られるジーンズを大切に履いてくださいね。

 

生地であるデニムを主に生産しているのは、広島県福山市と岡山県井原市にまたがる備中備後地域。もともと備後絣と呼ばれる和服用の生地を作っていた地域であり、そこで培った染色、織布技術を生かしてデニムの生産が盛んになりました。デニム生産量で日本一の規模を誇るカイハラも福山市にあります。

一方、製品であるジーンズを主に作っているのは、岡山県倉敷市の児島地区です。児島は今でも学生服やユニフォームの産地としても知られており、その縫製技術を生かしてジーンズ縫製に取り組みました。ジーンズ縫製から発展してジーンズアパレルとなった企業も多くあり、ジーンズストリートなど観光客も多く訪れます。ここには縫製業のほか、縫製したジーンズに色落ちやダメージ加工などのビンテージ加工を施す洗い加工業も多く集積しています。

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