急成長企業マッシュスタイルラボ 伸びている理由を探る③

  • 2017年08月05日更新
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繊研新聞が毎年行なっている専門店売上高ランキング。同ランキングの「売上高の伸び率」でこの数年上位に上がるのがマッシュスタイルラボです。急成長の理由を探るとともにマッシュスタイルラボの魅力についても繊研新聞で連載されたマッシュスタイルラボの連載を一部ご紹介いたします。

《連載 型破り マッシュスタイルラボ③》つくる編・MD 女心にどこまでも寄り添う

「スナイデル」展示会前の検討会。製品は5色作ったが、女性社員の好みが割れ、どうしても3色に決め切れない。そこで、取締役MD本部本部長の須藤誠が口を開く。「じゃあ、4(色)いくか!」。「やったー」と歓声が上がる。「好みが等しく分かれるってことは、それぞれにニーズがあるということ」と須藤。効率より、女心をどこまでも尊重する。同社の姿勢が表れた一場面だ。

気分を〝見える化〟

昨春の立ち上がり、スナイデルは売上高が大きく前年を割った。初めての経験だった。モードに寄った単品コーディネートに偏り、強みの女性らしいアイテムが減っていた。企画側と消費者の気持ちのズレを埋めるために始めたのが、「女性の気持ちマップ」だ。気候の変化で変わる女性の気分を〝見える化〟し、社内で共有している。

同マップは、先物買い客とターゲットから聞いたそれぞれのマインド、ニーズと、女性社員の声を月ごとに当てはめる。例えば4月だと、「新歓、部署異動などの飲み会用の服が欲しい。新人が入るのでおしゃれに」「花見用にアウター、中でもトレンチコート、ゆるニットが欲しい」「まだ寒いのでタイツは必須」と具体的だ。

「タイツをはく時期と脱ぐ時期で、靴の色が変わる。ワンピースのパステルカラーを打ち出すタイミングにも関わってくる」と須藤。細かな気持ちの変化もくみ取り、MDに生かしたいという思いがある。「今は服じゃなくて、カフェで友達とお茶することが女の子たちの一番の関心事。だったら、カフェに行く回数やそこに着ていく服といった、ライフスタイルシーンを具体的にすればするほど、お客にも伝わる」と確信する。

プロパー消化率73%

全国店長会では、店長たちが商品説明を受ける前に、自店で思う強化品番1~5位、ワースト品番1~3位をアイテムごとに投票する。納品日は無視し、1カ月で売り切るイメージだ。以前は、説明後に投票することもあったが、直感を大事にしたくて元のやり方に戻した。

女性の直感を尊重する分、できる限りのデータ収集が欠かせない。商品の平均原価率が30%台と高いため、いかにプロパー消化率を上げるかが重要だ。店長らの投票、展示会での受注状況に加え、自社通販サイトの顧客向け受注会の反応や、雑誌社への商品貸し出しをデータ化し、追加生産をかける。発注してから納品まで2カ月かかるため、店頭に出してからでは間に合わない。在庫の店舗間移動も、消化スピードごとに商品をランク付けし、効率よく販売スタッフに確認させることで精度が上がってきた。今春夏のプロパー消化率は損益分岐点を大きく上回る73%まで高まった。=敬称略


(繊研新聞 2014/10/22 日付から)

写真=「女性の気持ちマップ」を作り、気候の変化で変わる女性の気分をMDに反映している。(須藤MD本部長(右奥)と「リリーブラウン」チーム)

【連載】 型破り マッシュスタイルラボ シリーズ

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