【アパレル業界・基礎講座】 川上編③ ヒットアイテムからひも解く素材のあれこれ

  • 2018年05月29日更新
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これまで【アパレル業界・基礎講座】川上編で、素材にはどういうものがあって、どんな企業が作っているのかを見てきました。

今回はその応用編として、17~18年秋冬のヒットアイテムを題材に、もう少し具体的に見ていきます。

グレンチェックって?

メンズスーツ地代表格のグレンチェックがレディスの様々なアイテムに(ユニチカトレーディング展示会から)

17~18年秋冬は、性別、年代、アイテムを問わず、グレンチェック旋風が巻き起こりましたね。

グレンチェックは、柄、織物の名称です。メンズスーツ地の代表格で、かつては梳毛織物を指しましたが、現在はウール、ポリエステル、綿など様々です。

生地は、染めた糸を織って作る先染め織物が一般的と考えてください。グレンチェックは、千鳥格子やヘアライン(髪の毛のように細い線)など数種の小さな格子を交互に並べることで、大きな格子柄を形成していますよね。この緻密(ちみつ)な柄を一本一本の色糸が織り成しているということです。

千鳥格子などからなる数種の小さな格子を並べ、大きな格子を構成(瀧定名古屋)

グレンチェックという名称は、グレナカート・チェックの略称で、スコットランド北部にあるアーカート狭谷(グレン)で織られていたことが由来とされています。

では現在、日本で流通しているグレンチェックは誰が生産しているのか。メンズスーツの代表的な素材という意味で、国内では毛織物産地の尾州が強いですが、先述のとおり、原料も生地も多岐にわたり、様々な企業が手掛けています。

緻密な柄はあらかじめ染めた糸を配列し、織ることで描く(福田織物)

ほかにどんなチェック柄がある?

タータンチェック

17~18年秋冬はグレンチェックのほか、タータンやガンクラブなど様々な種類のチェック柄が出ていました。

チェック柄は今後、柄や色、素材のバリエーションを広げながら、継続すると見られています。18年春夏物は、ギンガムチェックやマドラスチェックが店頭をにぎわせていますよね。

マドラスチェック

18~19年秋冬のデザイナーコレクションでも、様々なチェックが活躍しています。さらには、2月に一巡した19年春夏向けの欧州素材見本市でも、マルチカラーミックスや蛍光色を使った、遊びのあるチェックがいっぱいでした。

グレンチェックで見たように、チェックは意匠や製法だけでなく、発祥の地や使用者によって名称が異なります。

ギンガムチェック

例えば、誰もが知っているギンガムチェックも、仏ガンガン(Guingamp)という町で木綿で作られていたことが由来とされています。タータンは、英国調を代表する柄として幅広く使われていますが、本来はスコットランドの氏族を示し、日本の家紋のように使われてきました。世界的に広がったことで、スコットランドタータン登記所が設立され、今はここに登録されたものだけがタータンを名乗れます。

最近では、神戸市が街のイメージカラーを使って開発した「神戸タータン」を登録しました。

チェックの種類は膨大です。それぞれの名称と特徴、さらにはその歴史を頭の中でひもづけておけば、企画や販売の様々なシーンで役に立つはずです。

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