【アパレル業界・基礎講座】シェアリングエコノミー② スマホ経由で広がる市場について学ぼう! アパレル企業や小売りも参入「サブスクリプション」編

  • 2018年08月10日更新
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ファッション・アパレル業界を目指す就活生の方、ファッション業界でこれから働き始める人たちに向けて、ファッションビジネスの総合情報紙「繊研新聞」の記者が業界の基礎知識を紹介します。

今回は、購入や所有ではなく共有(シェア)型の経済を指すシェアリングエコノミーについて学びます。

インターネットの発展やスマートフォンの普及によってCtoC(消費者間取引)のフリマアプリや、サブスクリプション(購入せず利用期間などに応じて料金を支払うもの)などのサービスが消費者の生活に広がっています。フリマアプリの普及で中古品への抵抗感が薄れ、リユース市場も活発化しているとの見方もあります。

モノや資産の有効活用による新たな経済活動として、様々な産業の活性化につながると期待されているシェアリングエコノミーについて見ていきましょう。

【関連記事】高いポテンシャルがある市場「CtoC」編

アパレル企業や小売りも参入「サブスクリプション」

Q.サブスクリプションって聞き慣れない言葉ですね。

A.もともとは定期刊行物の予約購読などを意味し、雑誌の定期購読などの意味に使われていました。スマートフォンが普及したことで、オンライン上であらゆるサービスにサブスクリプションという言葉が広がり、今では音楽が定額で聴き放題の「スポティファイ」や映像コンテンツの「ネットフリックス」など、スマホを介したサブスクリプションが一気に浸透しつつあります。

Q.ファッション業界も関係あるのですか?

A.インターネットで月々の料金が定額のファッションレンタルサービスが多く生まれています。最初はスタイリストが商品をおすすめしてくれるエアークローゼットや、高級ブランドバックが借り放題のラクサスといったようにIT企業発が中心でしたが、今ではストライプインターナショナルの「メチャカリ」、レナウンのスーツの「着ルダケ」など、アパレル企業の参入が目立ちます。

アメリカではこうしたサービスをリアル店舗で受けられるようにもなっています。たとえば百貨店「ニーマンマーカス」は、ブランドファッションを手頃な値段で無制限に借りられる「レント・ザ・ランウェイ」を導入ました。

日本でも今年8月から三越伊勢丹がファッションレンタルサービスの実証実験を三越銀座店で行っており、将来的にはサブスクリプションへと発展させる考えです。

Q.消費者にとってのメリットは何ですか?

A.サブスクリプションは大きく分けて、消費者自身が利用したいアイテムを注文する「選択型」と、事業者が消費者一人ひとりに合わせて商品を送る「提案型」があります。働く女性やママなど、限られた時間を有効活用する必要があり、店で試着したり無数の商品から比較購買することを負担に感じる客層にとっては、不満があったり、飽きたら返却すればいいので、購入より気軽に、時間を節約できる利便性があります。気になる商品をいろいろ試せるのもうれしいですね。

Q.服が売れなくなる可能性もあると思うのですが、なぜアパレル企業も参入しているのですか?
A.ファッションに興味があるが、優先順位は低く、これまで頻繁に購入していなかった新しい客に接近できるチャンスだからです。また、購入しか選択肢しかない場合は、「本当に欲しいデザインの商品ではなく、使い勝手や汎用性を考えて妥協する」という消費者が多いと考えられますが、サブスクリプションでは冬の白いコートなど汚れを気にする必要があるアイテムや派手・奇抜なデザインなど、〝売りにくかった〟商品が借りられる傾向にあります。

一定規模の有料会員数とその継続利用があれば収益が安定し、LTV(顧客生涯価値)が高くなることも期待できます。直接サブスクリプションサービスを提供しなくても、商品をその事業者に卸すことで、在庫の削減効果も見込めます。

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